海苔小ばなし
海苔の焼き方は?
パンはトーストで買いますか?
今、一般に出回っている海苔の大部分は焼海苔や味付海苔であり、焼く前の乾海苔を見かけることは殆どありません。
関西では今でも太巻きに乾海苔を焼かずに使用することも多いようですが、スーパーマーケットでは乾海苔は皆無といって良いでしょう。
本当においしい海苔は、焼かなくても甘い旨味が感じられます。しかし焼くことによって香りが生まれ、旨味も増加します。これは、焼いた時の熱により海苔の細胞が変化し、香りや旨味の成分が細胞の外に出易くなるためです。
当然ながら焼海苔は時が経つほど香りが消えて行きます。本当に旨い乾海苔を本当に旨く味わっていただくために、ここでは乾海苔の上手な焼き方についてご説明したいと思います。
1.炭火・電気コンロ・電気調理器
乾海苔を2枚用意し、それぞれ表(つるつるした面)を内側にして合わせ、両側をまんべん無く火にあぶります。きれいな深緑色に変化したら出来上がりです。焼き過ぎたり焦げると苦くなりますので、アルデンテを心がけるとうまくいきます。
2.オーブントースター
オーブントースターを使用する場合は、決して放置しないことです。トースターにより火力も様々ですので、蓋を開けたままにして様子をうかがいながら焼くとうまくいきます。
3.ガスレンジ
ガスは燃焼する際に水蒸気を発生することから、直接海苔を焼くにはあまり適していませんが、魚焼き網(魚の臭いに注意)やフライパンを使うとうまく焼けます。
4.その他
そのほか、アイロンやホットプレートを使う方法もあります。
戦後しばらくの間までは、各家庭で乾海苔を焼くのが当たり前でした。みなさんいろいろな事情でお忙しくなったこともあり、今では焼海苔が主流です。
確かにちょっとコツが要りますが、焼き立ての香りは格別です。
プロが焼いた焼海苔もおいしいですが、少し焼きムラがあっても本当の焼き立てにはかないません。
これも日本の伝統文化です。是非チャレンジしてみて下さい。
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