海苔小ばなし
本当に美味しい海苔とは何だろう?
本当に美味しい海苔とは何だろう?
海苔の味は、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸などの成分が複雑に関係し合うことで生み出されます。
グルタミン酸といえば昆布、イノシン酸はかつお節、グアニル酸は椎茸のだし汁の成分であり、それら日本食の主な旨味成分をほぼ全て網羅した食材が海苔なのです。
ここではその海苔のおいしさについて、以下の5つの要素に絞って解説していきます。
1.旨味
海苔を口の中で噛みしめたときに広がる独特な旨味です。上記の成分の他にもアスパラギン酸、アラニン、グリシンなどのアミノ酸も重要な役割を果たしています。
2.塩味
海産物である海苔は、塩気の強いものから弱いものまで千差万別です。適度に塩気があると味覚が刺激されておいしく感じます。
3.にが味
海苔を抄く段階で、養殖の際に含まれる『アオノリ』の量により苦味が左右されます。アオノリがほのかに香る程度から苦味の多いものまで様々です。
4.柔らかさ
ふんわり柔らかいものはそのままで、適度に硬さのあるものは寿司、おにぎり、ラーメンなどの加工食に適しています。
5.色
海からの栄養を充分に受けた海苔ほど黒くなると言われています。ご家庭でそのまま食べるのなら、やや赤みがあるものがおいしいかもしれません。
以上の通り、海苔のおいしさは旨味だけではありません。5つの要素の強弱はお客様それぞれがお好みでご選択いただき、ご自分で最もおいしいと感じた海苔が、本当においしい海苔と言えるでしょう。
※参考文献:海苔で健康推進委員会 海苔PRESS 21号